プライベートクラウドとは、企業が自社内でクラウドコンピューティングのシステムを構築し、企業内の部門やグループ会社などに対してクラウドサービスを提供する形態のことであると思ってたが、
マイクロソフトが云うプライベート クラウドは、マイクロソフトのデータ センターに自社用に仮想化されたサーバーを借り、好みのサービスが作れりこめるサービスのことだ。
提供されるサービスにはPaaS、SaaSがあり、
PaaSとしてWindows Azure Platformがあり、
マイクロソフトのデータセンターにあるクラウド プラットフォームで、アプリケーションとデータをホストしている。
ここで使える機能は以下の3つだけだ。
- アプリケーションの動作環境(Windows Azure)
- Windows Azure AppFabric
- SQL Azure
Windows Azureといっているが、アプリケーションといってもWebアプリケーション=IIS上のASP.NET Webアプリケーションなのだ。VirtualServerみたいにデスクトップを開いてMS-WordやMS-Excelをグリグリできる訳ではない。
Windows Azure AppFabricはクライアントで動くアプリケーションやMSのプライベート クラウドで動くアプリケーションなどで情報をやり取りするサービスだ。仮想のURLでクラウドに接続できるのでクライアントからクラウド上のサーバーにアクセスするのは便利だ。だが、クラウド上のサーバーからプッシュするには相変わらず携帯メールにショートメールを流すしかない。当然だが、スマートフォンどころか、社外からもアクセス可能にした途端にDDosでも仕掛けられたら一巻の終わり。
SaaSとしてMicrosoft Online Servicesがあり、ソフトウェア プラス サービス型の企業向け商用サービスの総称だ。一般消費者向けのMicrosoft Windows LiveなどのLiveサービスと同列のようでこれからも増えるだろう。
クラウドで扱えるサービスはWebベースなので、それにあったものに全て取り替えなければ意味が無い。
※例、MS-OfficeはMS-Office365へ
もし、金をケチってMS-Officeはそのまま使いたいとか
今と同じやり方でそのまま使いたい
などと我儘を言ってると、
- 日報の転送、集計、印刷などExcelのマクロ三昧
- 議事録や稟議書を回覧するためのBlog
- 雑用向けの様々なWeb画面の作成
など今までメールで送っていたものをクラウド上のサーバーに送るための得たいの知れないものが多数必要になり、
結果として無駄なことには出費を惜しまないという散々な結果になる。
業務を共有ファイルやメールの利用から
Web化する時点で、
- Webで出来ること ブラウザで見るだけ
- Webで出来きないこと メールに添付すると迷惑な巨大ファイルは扱えない。
- Webで出来るかどうか判らないこと 日報を閲覧とか、気が付けばデータが大量になってるもの。
に分ける必要がある。
送っといたので後よろしく
というメールでよくある業務の引継ぎをWeb化する必要はない。
必ず、『Webで出来きないこと』 が存在するのだ。
全ての業務をWeb化すると云っている奴はWeb=2ch板やエロサイト程度にしか認識がないのだろう。それだって管理・運営は結構手間がかかるものだが、それすらも考え付かないと思える。
大体、毎日の業務内容をサーバーに詰め込んでたら、いつかサーバーがパンクして慌てることになる。
そんなことも、事前に把握困難なのにWeb化なんて・・・
では諸氏の健闘を祈る。