VMの泣き所

Windows8のRCを試用するときはVMPlayerの様なバーチャルPC環境は便利だ。
その理由は、Windows7に戻すのは非常に困難を伴うからだ。
だったらVMPlayerの中にWindows8をインストしていらなくなったら、HDDイメージごと捨てる方が楽にきまっている。
また、いくつか設定の違うWindows7の環境やら、またXPの環境を用意するために、沢山のPCを用意すると場所も多く取るし、モニターの繋ぎ替えも面倒。
パッケージのインストーラーのテストをちゃんとやろうとすると、
XP、VISTA、Windows7、Windows8、Windows Server200X とか各種揃えなければいけないし、テストの度に新品の状態に戻さなければいけない、Windowsの「システムの復元」機能だけでは全てが新品の状態に戻る訳ではないので・・・
HDDイメージをコピーしてテストし終わったら捨てる。
新しく作ったインストーラーを作ったら、HDDイメージをコピーしてテストし終わったら捨てる。
・・・
の繰り返しが必要だ。(勿論、HDDを差分バックアップする方式にしておき、差分を捨てる方法でも良い)
これを手抜きすると、ランタイムが何か足りない状況が起きてしまう。
同じように、サーバーのサービスパックやパッチの動作確認をするために、作っては捨てることもある。
そんな訳でテスト環境を整えるにはVMPlayerはとても便利だ。
もし、個別に運用しているサーバーをVM化して統合するとどうなるだろうか?
①負荷の少ないサービスを提供するサーバーなら1台のサーバーで複数のサーバーの代わりができる。
②HDDイメージさえアレば、いくつもクローンが作れるので、同じ構成ならインスト作業の削減が期待できる。
③ファイルコピーの感覚でHDDイメージ丸ごとのバックアップもできるし、差分バックアップもできる。
④ディスク容量の縮小や拡張がしやすい。
一方では、
①ハードウェアの性能を100%引き出せるハズがない。
②1つのVMのCPU使用率が100%を遙かに越えてしまい、他のVMが割りを食うことがある。
③1サーバーにVMをいくつも作り運用すると、まとめてバックアップする時間帯が取れない。(取れても深夜か休日)
④バックアップを始めると、稼動中のVMは遅くなる。
⑤VMを動かすサーバーOSがダウンすると、全部ダウンする。
⑥VMを動かすサーバーOSのアップデートは怖くて出来ない。
⑦NICをONする前に各VMのIPアドレスを正しいものにしなければいけない。
※稼働中のVMとIPアドレスが被れば被害は甚だしく甚大なものになるので、初期IPアドレスのセグメントはテスト専用とし、稼動前に正式なIPアドレスに変更しなければいけない。そのため、どうしてもコールドスタンバイ用のサーバーに直接アクセスしたい場合は非常にデリケートな作業になる。
※サーバーをVMにするならIPアドレスはNICアドレス指定のできるDHCPルータやDNSサービスにお任せした方がいい。
つまり、サーバーのハードウェアが分離されているからこそ、出来ることや安心なこともある訳だ。
そう、VMの中でRAID1構成にしても安心を買える訳ではないのだ。やるならVMの外でRAID1構成にすべきなのだ。
それに、RAIDの復旧は専門の業者がやらなければいけない場合もある、その場合、復旧完了まではRAIDを共用しているサーバーは稼動できる訳もなく、復旧まで時間がかかるRAID1ではなく故障があっても稼動し続けられるRAID5などの構成が必要だ。
と云う感じで、サーバーをVMで統合すると安心や安全まで含めれば24時間稼動できる構成が望ましく一気にコストアップしてしまう。
だが、24時間稼動できる構成とは、調整が難しいの構成と同義語であり、
※アップデートを完了するために再起動しますか?(ダメ)(ダメ)絶対ダメ)
開発中のサーバーコンテンツは除外しなければいけない。




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