【トンデモ系】シンギュラリティ(技術的特異点)

と、ある所で地球全人類の知能を超える究極のコンピューター「A・I」が誕生すると、

その「A・I」がその後更に自分よりも優秀な「A・I」を作りあげ、
更にその「A・I」が次のもっと優秀な「A・I」を作り…

・・・

更にその「A・I」が次のもっと優秀な「A・I」を作り…

ついには

宇宙天文学数字的な爆発的スピードプロセスでテクノロジーを自己進化させ、

人間の頭脳レベルではもはや予測解読不可能な未来が訪れる・・・

らしい。
これは昔からあるノスタルジー的なAIに対する妄想小話の1つである。
もし、『「A・I」が自分よりも優秀な「A・I」を作りあげ』られたらという小話で、
「宇宙天文学・・・」はコンピューターなので同じことはサッサと片付けるという映画演出のこと。
実際のコンピューターは、ソースを逐次実行するインタープリターモードと事前に実行コードを生成するコンパイラモードの2速しかギヤチェンジできないので、爆発的スピードプロセスというものは実在しない。
またコンピューターのシステムサイクルはどんどん速くなっていった事を重ね合わせているかもしれないけど、それはチップ製造現場や機器開発の人の努力の賜物であって、コンピューターの進歩はほとんど関連性がない。
「テクノロジーを自己進化」云々は電子計算機が「リレー」⇒「トランジスタ」⇒「IC」⇒「LSI」と変わっていったことのアイロニーなのだろう。しかし、もし最初のAIが「リレー」レベルのハードウェアだったら最後は「LSI」の子孫を作らないといけない。そうなるとAIはチップ製造の達人でなければいけない。しかし、今のCPUを作るテクノロジーを完成させるのに数年、1個のCPUをロールアウトするまで数か月かかるので、テクノロジーのプロセス進化は加速するどころか先に進むほどペースダウンしている。↓(今この辺)、なので、ハードウェア的なテクノロジーの事では無いのだろう。
もし「優秀なプレゼンテーターAI」を育てるなら、親AIが「プレゼンテーターAI」なので、多分このように進化することも可能であるが、最後には「HAL」っぽいYESマンな子孫になりそうで、切れたら危ない存在になるだろう。
一方、大方のテクノロジーはネジ一本替えるだけでもトライアンドエラーが続発するし、それを乗り越えても、別の場所のネジは全くの未体験ゾーン、と云うデジャビュー感いっぱいな調子なのでAI妄想小話の通りにはさっぱり事は進まないのである。
ハードウェア的なテクノロジーの事を蒸し返すと・・・
最初の「リレー」型AI(システムクロック5Hz前後)のまま進化するとすれば、それは、朗々と滔々と有終の時を越え、宇宙の終焉の果てまでに「最終AI」が生まれたら「嬉しいな(ハード)」な気がしてならない。
なので、宇宙天文学数字的な爆発的スピードプロセスとなるには「ハードウェア的なテクノロジー」も必要な気がする。
ただ「LSI」型AI(システムクロック5GHz前後)になっても、子孫のシステムの複雑さの増すペースがシステムクロックの高速化を越えるなら、若干速いか遅いか?程度になってしまう。
有体な例えで云えば、システムクロックが10MHzだった頃のMS-WORDの方が単機能だったのでサクサクと動き、WORD-2016の方が動きが心もとない。
※などと書くとこっそりプレブートし素早い起動「CPUが古いCore i7-3770Tでも、WORD-2013より速いわよ!」と魅せるWORD。実はビッチである。 2016に愛されているようだ。だが仕事場で使えるのは、賞味期限の切れかかったWindows7ということもあるのだろうが、起動時間が馬鹿が付くぐらい長く!、クラッシュが多くファイルが吹っ飛ぶ!、ループしてしまったVBAをCtrl+Breakで止められないぃ!Ctrl+Sタイピングを欠かせないあの古き悪しきMacPlus時代のままのEXCEL/WORD-2010。性格が悪いとしか思えない。
困ったことに、
「親AIが作ったAIは優秀な親AIでなければならない」という命題を含んでおり、そのため究極の最初の「A・I」は「究極の親AI」でなければならず、また厳密な親AIの世代交代をプランニングすると、環境(あるいは評価)の変化に適応できない「進化の袋小路」に陥りやすい結果を生み出すので、
よくよく考えると、おちゃらけててノーポリで浮気性でエゴイストではあるけれど善人であるAIこそが究極の最初の「A・I」=普通の人(上を見上げれば青天井、生まれた子孫はみんなオレより優秀だ!)というオチになっている。
ま、何か凄い小話の様で実際はツッコミどころ満載で、みんなで話をネタに盛り上げる、そんなネタ話なのだ。
とは云うものの、インターネット上のAIに質問すると「ものすごくためになる回答」を引き出せることがある。
ただコレは、インターネット上の沢山の質問者に1つ1つ違う回答を伝え、その反応をAIが待っている(誰か「イイネ!」と反応した人がいないかな?)だけなので、
実は貴方以外の人はハズレの答を引き当てているのであるから、
本当は・・・、ウソから出た真、ヒョウタンからコマ、単なる宝くじ、なのである。
だから、そのうちAIよりもtwitterのBotの方に親しみを覚えるだろう。
そう・・・
今のAI技術は前世期のAIの仕組みの焼き直しなのだ。
前世期のAI技術者は、AIを進化させるために、ルール(プログラムだったりデータだったり色々)のパーツを1つ1つ手で積み上げていった。
はやい話がEXCELのマクロを書き換えドンドン使いやすいモノに仕上げのと同じ手法だったので、最後には「スパゲッティー・コード」(何度読み直しても・イミフな仕組みに成り果てる)に直面するのであった。AIに付き合っている人は、いつかは「燃え尽きた」り、「行き詰まり」を感じる様になるので、AI業界は実質的にはブラックな職場であった。このため当時のAIシステムを今日では「リポジトリィ」と呼んでいる。
しかし20世紀末には1つの光明があった。「人工進化手法」である。つまり「乱数を使ったパラメータの変動+テスト結果が優秀な子孫のみ世代交代」により、大雑把ながら「スパゲッティー・コード」になっても開発者はキニシナイで済む開発手法が生み出されたのだ。しかし当時は「フロッピー・ドライブ搭載パソコン」ぐらいしかなく「乱数を使ったモンテカルロ法によるシミュレーション」の結果評価の「フィードバック」を延々と試行していると「フロッピーディスク」のディスクとヘッドは密着する方式であったため同じ部分を読み書きしているうちにディスクの磁気層が痛み壊れてしまった。また「ハードディスク」もあったが、不意の停電でヘッド・クラッシュすることが多く、POWEROFF時にハードディスクの磁気ヘッドをパーキングエリアに自動退避する機能を実装するきっかけにもなったが、長時間の試行が必要な「人工進化」を安心して試行できるのは高価なUPSなどを一式調達できる一部のお金持ちにしかできなかったため廃れてしまった。
さて、今世紀になりクラウド・コンピューティングとインターネット上の膨大な数のオーディエンスが登場する。これにより、前世期の「調達機器の連続稼働時間」という束縛がなくなり、また沢山のテスターあるいはテストパターンを得られ、「人工進化手法」が復活した。現在では「ディープ・ラーニング手法」と云う名前に変わっているが、やっていることは、テスト アンド エラー + サポーターによる手厚いマッサージに他ならない。
ただ、「スパゲッティー・コード」に立ち向かった人たち全てに深い絶望感を与えていた前世期とは異なり、「イイね」ボタンが押されるような陽気な学会になったのは大きな前進である。
しかし、どういう訳か「シンギュラリティ」という古い言葉が最近出没するようになった。
技術的特異点とは、何等かの技術な進歩によって、世の中の仕組みが大きく変わることである。
例えば

「高速道路で携帯型無線電話で通話するお金持ちの人」

「携帯電話を手に持った女子高生」

「スマホを手に持った女子大生」

のあたりまでは「単なる風物詩」景色の一部でしかなかったが

「スマホを見ながら自転車に乗る人」

のアタリからは交通事故など実害が発生し、公害同様に社会問題化するのも「シンギュラリティ」の一種である。
今回の「シンギュラリティ」は前述の『最初の「A・I」が完成するのが2045年』あたりと云う都市伝説である。
ただ、実際には世界中のアチコチの実戦で無人機(軍用ドローン)が要人暗殺計画の結果をジャンジャンとAIに吸い上げ蓄積しているので、
スカイネットのAIが目覚めるまで、そんなに時間はかからないのであった。
優秀な戦術AIではあるが「****を殺せ」・・・「状況終了」するダケしか能が無いAIなので、新しい料理のレシピや貯金の仕方、退職金の運用などには向いていない。
しかし、一応AIだ。
その意味では「***なAIを育成してみた」という研究とか動画ネタは案外息が長いかもしれない。
ただ、
もうすぐ『最初のAIが目覚める』と吹聴してしまうと、
真っ先に政府のAIの予算が打ち切らてしまうので、
誰かが願望として自分の定年を向かえる2045年としたのだろう。




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