重力子放射線射出装置(Gravitational Beam Emitter)

弐瓶勉の漫画『BLAME!』や『シドニアの騎士』に登場する架空兵器。
マイクロ・ブラックホールを高速で射出する装置。
暗黒物質作用質量爆増誘発装置。
重力制御場臨界不測兵器。
いくつか説があるものの作品中ではっきりとした説明は無い。
『シドニアの騎士』では「ボクの考えた究極兵器」すなわち妄想の域を出ないものであったが、事故で惑星の衛星に大穴を開けたことから究極兵器へと認識が変わった。同射出装置のうち1基は破壊された余波で輸送していた艦隊ごと消息不明となっているので装置そのものも相当ヤバイしろものらしい。
弦理論によれば、重力場のエネルギーはそのほとんどが余次元に展開され、四次元方向への場は非常に弱くなっているとされており、もしGBEが重力場のエネルギーを四次元方向へ大きく展開する物騒なものなら、「撃つだけでも相当物騒だが、壊れたらもっと怖いシロモノ」の様だが、『BLAME!』ではこのビームを曲げ攻撃を回避するやセーフガードの同射出装置が破壊されても腕が吹っ飛ぶだけで、完全無敵とか地球消滅とか超派手ではなかった。
これとは逆に、宇宙の様々な重力場は、ビックバンの元になった超巨大ブラックホールの重力場の余次元放射の極一部を放出するちっぽけな穴と考えれば、宇宙とは超巨大ブラックホールの内部構造であり、 暗黒物質もまた超巨大ブラックホールをエネルギー源とし物質と反物質の均衡が取れた宙域であり、その均衡が僅かに崩れ残った物質または反物質が次第に集合し超銀河を形成したのであれば、宇宙の膨張とは超巨大ブラックホールが成長し続けていることを意味し、超銀河同士は超巨大ブラックホールの成長に合わせ宇宙の大半を占める暗黒物質(物質と反物質の均衡が取れた宙域)からの圧力で移動しているのだが見かけ上は超銀河が自ら移動している様に見えるのだろう。質量を持つ物質同士の物理的反応で移動している訳では無いから・・・超光速も勿論可能だ。
ただし、この考えは宇宙の基盤となる超巨大ブラックホールが実在する母宇宙があることが前提になっているし、物質または反物質は超巨大ブラックホールの内部で膨大な数の穴から放出される重力場のつり合いが取れた泡状の現象と捉えており、このつり合いが取れた(均衡)状態を物質または反物質は知覚できず余次元と仮定するしかないのであるが、全てを重力子で説明できる統一場理論とも思えるし、宇宙として知覚できる物質界は超巨大ブラックホールの膨張期に重力子が安定する迄の一時的な現象と捉えることができるが、膨張期の終焉とともに次第に重力子が安定すれば物質界が消滅するのか静止状態になるのかは不明だ。
もし超巨大ブラックホールの安定期に物質界が静止状態にあり、膨張期に活動を再開するならば、宇宙そのものが自覚する寿命は膨張期の総和。外的な寿命は、超巨大ブラックホールのそれに等しくなる。
しかし、膨張期の終焉とともに重力子が均一化し安定すれば物質は泡のごとく消滅する様な気がするものの、再び膨張期がはじまれば、大量の物質であふれ瞬く間に宇宙が再生され一見何百億年も過ぎた後の様に見えるのかもしれない。宇宙は永続的に存在するのではなく、「断続的に存在する」ということになる。そうなると宇宙の始まりや終わりは物質界の事情とは無関係に発生すると考えるのが妥当だろう。
そこにある宇宙は単なる場のバランスの結末であり、ただの初期設定の寄せ集め、その記憶(一見たくさんの原因と結果の結びつきがあるように見える)も気のせいという事になるのだろう。因果関係があるように思える原因と結果の結びつきが単なる余次元のバランスの結末でしかないなら、科学的証明(誰でも実験をしたり計算したりできれば定量的に結果を得られるもの)とは自己満足に過ぎないことになる。
そうなると、エネルギー収支や現象の説明上は余次元が必要でも知覚不能なもの(あるいは作用を与える事が不可能なもの)を仮定しても科学として意味は無いのかもしれない。
ただ、こう考えることもできる。
時間とは母宇宙の超巨大ブラックホールが膨張する度に進むのだと・・・
しかし全てに平等に時間が進む訳ではないが、大体同じような性質、同じような状況、同じような規模であれば、ほぼ同じく時が進むと考えていいだろう。その分には科学的証明(経験則、再検証可能な事象)もほぼ正しいと云っていいだろう。
但し、いつも同じような事ばかりではない。時として、時代が変わっていくのである。その変化も、いつもと同じように起こり、そして、いつもと同じではない事象も生じる。
我々はそれを受け入れる事しかできない物質(受容器)なのだ。
そして、神はサイコロを振ったりチェスに興じる者などではなく、大量に物質を母宇宙の超巨大ブラックホールに放り込み続ける断末魔の恒星群ということになるのだろう。
と、なんとなく収まりが良い感じになったので、結構昔に誰かが思いついたモデルを思い出しただけなのかな(笑
 
※文中に登場する名称は架空のものであり、現実の人物および団体名とは一切関係ありません。




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