20世紀の集積回路は微細化すると回路の素子を動かすパワーが小さくてすみ、またスケールダウンで素子間の距離も短縮され高速化していたので、21世紀には早々に100GHzのCPUが出来ているだろうと思われていた。
※軽薄短小。
ところが現実はとても世知辛く、回路の素子を構成するゲートの絶縁膜をあまりにも薄くしてしまいダラダラと電流が漏れ、何もしていないのに消費電力が上がりっぱなし。発熱が凄いボードは電源ONと共にファンを全開にしなければいけないならず、ヘアドライヤーの称号を得たグラフィックスカードまで出る始末!(これがコンドームだったら世の中そんなに甘くないないだろう。)しかしそこはコンピュータの話である。薄くても漏れない安心な絶縁体が開発され暫くは持ったものの、今度は素子の電極(ゲート)の平面(1面)構造では信号の遅延にバラツキが大きくなってしまい電極の形を立体的にして制御しないといけないところまで来た。
だが、よーく考えてみると、トランジスター自体が熱電子が周囲の状況に流されやすいことを利用したものであり、素子の大きさが、でか過ぎたり、小さすぎたり、状況が変われば、挙動も変わるのは仕方が無いだろう。
一方で、前々から、写真技術を使い光学的な手法で回路を微細化していたので、いづれ光源の周波数の長さが気になる特異点となると思われていたのが5~7nmプロセスである。EUV(紫外線)の光源まで使えば5~7nmプロセスも可能と思われていたのだ。だが、紫外線だからこそ光源の素材への影響も馬鹿にできないため、(受容器の寿命よりも短命な昆虫には十分でも、何十年も生きる人間のような生物には生まれて数年で使い物にならなくなる感覚素子なぞ適していないから人間には見えないのだろう。というか3才ぐらいまではみえているのかもしれないか・・・)未だに出力の小ささや寿命の問題をなかなか解決できないままである。さらに20nmプロセスあたりから光学的に描かれた回路パターンの些細な像の歪みも問題になるスケールになり、同じレイヤーに対して歪みを補正するパターンも追加で露光するダブルパターニングや、光源のレンズとチップの間を空気より埋め像のぼやけが出にくい液体で埋める液浸方法まで使われるようになった。
このため、現状では、微細化すると、設備が高価になるだけでなく、調整のための面倒な工程が増えることになり、むやみに微細化を求めても、お高いシロモノにしかならなくなってしまった。
このように、集積回路の技術的な発展の鈍化により、CPUやGPUのメニーコア化やコンピュータの並列化、さらにはクラウド化へと、流れが進んでいくのであった。
それでも、液浸7nmプロセスなど推し進めていくのは、今でも「並列化すれば消費電力はとてつもなくでかくなる症状」から抜けられず、「とてつもなくでかい消費電力」のために価格が2倍でも消費電力が半分未満なら買いたいと思うデータセンターも多いだろう。つまり、現状に満足していないので、気休めである。
それにしても、デジタルコンピュータよりも量子コンピュータが持て囃されて、今では飽きられた感じもするが、そこはクラウドを使ってリソースを食いつぶすAIで時代は駆け抜けようとしているようだが、その前に5nmプロセスあたりで集積回路の進歩が止まる(または5nmを放棄する)方が先にやってくる様な気がする。
と云うのも微細化が結構進んでしまったため、もう消費電力が下がった!性能がアップした!といっても全体からすると数%のことでしかないのだ。データセンターの様に定期的に買い替えが必要で、大量に電力を消費している場所ならスケールメリットも出てくるだろうが、スマホの使用時間を1分伸ばすために買い替えることは無いからだ。
そんな訳で、もう金持ちのための微細化技術でしかなく興味もほとんど沸かない。
そんな訳で、とーとつに
地球温暖化の本当の原因は、
どこにあるとも知らない沢山のデータセンターを使い
国家予算を湯水のごとく電気を使って
「あるはずもない地球温暖化の原因」を
自分達の予算獲得のためだけに
年がら年中シミュレートし続けたことだった。
1日24時間稼働し続け吐き出され続ける莫大な排熱が原因であったのだ。
目的がカネ儲けであったので
例えシミュレートの結果がNOであっても
YESが出るまで飽くなき欲求に突き動かされ続け
予算が付かなくなるまで繰り返されるのであった。
この状況は仮想通貨のマイニング争いを発端とする大惨事世界大戦が
始まるまでの数十年間の平和のあだ花として
後世の記憶に残る。
と予言しておく。
気分的には十中八九当たっていると思う。