デジタルとアナログ

デジタルとは何らかのデータを離散化(サンプリングや量子化などの手法で・・・とりあえず、データをぶった切る)して扱うことである。
難しい言葉を平たく治すと、データを何かの計測器で計測するという手法がデジタルである。
量子化として、数を一,十、百、千、万と位付けしてみよう。こうすることで、個数を数えたい対象(例えば大豆の豆)と同じ数だけの何かを保管しておく必要がないので、とても便利である。また、1日中変化し続ける天候を「4月1日は晴れ」「4月2日は雨」といった感じにサンプリングすると物事をかなり要約することもできる。勿論、「去年の夏は冷夏」のようなデジタルとは言い難いとてもアバウトなサンプリングも存在する。
身近な例を挙げれば、ゲームに出てくる様なモンスターが持つ多種多様なパラメータをひっくるめ、たった1つの数値(=レベル)でランク付けしちゃったりすることでもある。これもかなり便利である。
このデジタル化の最大の利点は、おおむねデータは連続的でつなぎ目なぞ存在しないのだが、それを無理やりぶった切ることで、対象を限定し、やっとそれについて考えること(あるいは処理時間を稼ぐ)ができることだ。
これと対照的なアナログな表現(濃い、薄いなど)は丁度良く(個人的な好みなど)表現できるものの、文化的な背景や季節(特に気温差)や体調などの個人差による差異が大きく、常に丁度良い味見が出来る人材というアナログな表現の計器の継続的な育成があって初めて意味を持つし、そのような表現によって丁度良く調理されても、冷めてしまっては(時期を逸してしまう)美味しくなくなってしまう、結果が儚く消えてしまうのがアナログの最大の特徴である。
ところが実際にはデジタルとアナログは混在している。「4月1日は晴れ」の「晴れ」というサンプリング値はかなりアナログな表現である。
ではなぜ混在しているのか?
答えは単純である。
単純な表現にしたいものをデジタル化し、単純な表現にしにくいものやしたくないものをアナログ化すると、都合がいいからだ。
「雨」というサンプリング値を厳密にデジタル化しようとすると・・・
最近の雲は広範囲ではなく局地的に豪雨を降らせるケースが知られているので、
その規約がいつか決定しその運用がいつか安定するまで・・・
多分・・・とんでもない時間が無駄に過ぎてしまうからだ。
だったら暫定的に困らない程度にザックりとした判定で済ませてしまうのが現実的というものである。
一方で、銀行口座の残高を芸術的な微妙な色合いの絵画で表現されても困るだけ!数値できっちりデジタル化!の方がずっといいし、芸術的な微妙な色合いの絵画をスマホのカメラで撮っても生のデジタル数値をテキスト・エディタで見ても訳が解らないやはり色付きのモニターで見た方がマシだ。・・・とか、仕分けがはっきりしているものも多いが、それは、早々に問題を解決しないと困ってしまう大人の事情(≒生活しにくくて仕方が無い)があるのだ。
しかし、データをデジタルとアナログに仕分けるのは、まず人間の感覚器や処理能力に頼るしかない、その偏りのため、便宜上日常的に行っているにも関わらず、その仕分けも、文化的な背景や季節(特に気温差)や体調などの個人差による差異がとても大きいので、とってもアナログである。
よって、知らないことは、とりあえず「ググれカス」というのはとても良い言葉だと思う。
どうせググってもカス情報だらけなことは多い。
しかしそれは率直な解答がある=定説になっている事象(データ)なんて、しかもそれが正解だったなんてことは・・多くないというかとっても少ない事実を表現しており、大多数の人間は1つの事象を違った内容として理解しているという現実も表現しているのである。
もっとも、アナログ式の代表として、秒針の付いた時計やバネ量り。デジタル式の代表として、液晶で数値で表現した時計や量りを持ち出すことが多いが、
これは、アナログ式の時計や量りをお手軽に読める奴が少ないというのが背景にあり、この場合デジタル式は数字を読めればいいので簡単。デジタルが便利ということになる。
しかし、頻繁に変動する電流をデジタル式のテスターで眺めても、数字が乱雑に変化するだけで、さっぱり電流の数値が読めない?そもそもこれって交流じゃないのか?とか疑い出すと、アナログ式の方がよっぽどマシである。
よって、アナログとデジタルの違いも、かなり歪曲や誤解は多いと推定される。
正解はアナログにすると解りやすいものはアナログに、デジタルにすると解りやすいものはデジタルにすることである。
なお、ビジネスをデジタルで処理して儲かるのはデジタル化の手数料だけでやっていける会社だけ。




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