タイムパラドクス

たった今、『リライト』著:法条 遥を読み終えた。
筒井康隆の「時を翔る少女」をベースに激痛タイムパラドクスをしかけてくる。が、後半はちょっとアレだった。
さて、題名の「タイムパラドクス」だが、実際の「タイムライン」に「パラドクス」は存在しない。はちゃめちゃだろうが、結果が出れば、すべて真実なのが「タイムライン」である。
そうなっては困るので、「パラドクス」というものが発生する。
それは「人間にとって望ましい結果を求める願望」にとっての「障害」であり、「正しい結果には容易にたどり着けない」ということを意味する。
「頭にぶつかったボールを誰が投げたのか判らない」ことは現実にはよくあり「原因」はあるはずだが容易には見つけることができないことが多い。その「判らない原因」を探る必要があるのは「治療費」を請求するのが目的であり、純然たる人間の欲求が「原因調査」の「原因」である。要するに「人間」はヒマなのである。
あえて言おう。
「原因」という実在は「結果」だけを残して消えるものだ。
ただ、その「原因」らしきものを「結果」を結びつけることはできる。
そう「言いがかり」である。
もっと明確に云えば、
初版の「タイムライン」の成分は99%の「パラドクス」と1%の「妄想」でできているのが現実だ。
故に、「リライト」で引き起こされる「SF史上最悪のパラドクス」はとても現実味のある内容となっている。(大笑
 
※以下、ネタバレ。
未来の人間が本に興味を持ち、過去に遡る。
そこで本に書かれている内容に自分が登場することを知る。
その後、未来に戻ろうとするが戻れない。
色々策を練り、行動し、望ましい結果を得る。
但し、未来に戻ることはできなかった。
 
素ネタの筒井康隆版では、タイムパトロールによって、強制送還される。(のハズ)
 
最後の結末は時代の要望によって変わるようだ。(大笑
 




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