人類が月まで行ったのは前世期の話。
しかし、今でもロケットは10回に1回は失敗しそうな状況。
と云うのもロケットの構造を考えればすぐ判る。
巨大なガスタンクの下に爆発の圧力からタンクを守るシールド越しに高出力コンロを取り付け、高圧ポンプでコンロにガンガン燃料を送りこみ、燃料をトコトン爆発させ、その反動でガスタンクごと吹き飛ばし、毎秒8㎞の周回軌道に乗せてしまう。
これがロケットの基本的的な構図。
普通の作りの構造物ならバラバラになって当たり前なのだ。
もっとも、内燃機関も同じだけどね。
これが地面を水平に移動させるとかなら、そこそこ重くてもいいけど、翼の揚力を使うといっても飛行機だって軽量化は必然。翼もなく反動のみで周回軌道に乗せようとするロケットなら猶更、そうロケットはハリボテでなければいけない。
ギリギリの強度で間に合わせ、かつ巨大なガスタンクを3~10Gで加速しようとなんで基地外じみた話。
それを最初にやってのけた大型ロケットはドイツのV2ロケット。
その時点で、エンジニアなら本当なのか?と怪しい話と思うのが普通のはず。
しかし人間の執念とは恐ろしいもので、本当にやり遂げていたのだ。
さらに人間の慣れとは恐ろしいもので、そんなものも普通になってしまう。
それだけに、高く宇宙旅行の料金も来世紀には飛行機代ぐらいになっているだろうとか言われていた。
しかし、航空燃料すら当時よりもずーっと高くなっている始末。
20世紀の未来予測で当たったのは人口爆発だけでした。(合掌