グラボが高い

一時期はTITANが15万円とか非常に高かった。
いまでも、GeForce GTX 980が549ドルなのに8万円前後(グラボ為替相場:1ドル145円)である。
どう考えても、日本の代理店がボッているのは明白。
そう数が出る訳でもなく、廃れるのが速い(長くて半年)のが原因だと思うけどね。
でも、北米amazonでMSI GTX 980 4GD5 Graphics Cards GTX 980 4GD5が$649.00。
と予想価格+100ドルで、送料が1万円ぐらいかかれば、国内価格とほぼ同じ。
と云う訳で、どこの国の代理店もボッテる訳だ。(その中でも日本は倍ボッテるけどね。
で、一番の原因は、チップの製造工程が変わってないのに、性能を上げていることだ。
大体は並行処理するロジックの数を増やすので、チップの面積が増えてしまい、2倍の性能にするために、2倍の面積が必要で、チップの製造に2倍のコストがかかる。
今まではそこそこのペースでチップ上のロジックの実装密度が上がっていたので、同じ面積になる程度にロジックの数を増やせば、コストもそう大きくならなかった。
しかし20nmルールまで実装密度を上げると細い配線のパターンを描くためにはダブルパターニング手法(いくつも工程を重ねて細い配線を描く)が必要で一気にコストアップになってしまうが、ロジック(演算する素子)自体は28nmのままで、魅力に乏しい。
只でさえ配線の層が多いGPUで高いコストをかけて20nmの高密度実装しても、ロジックがそのままでは、発熱源のロジックがさらに密集することで熱が籠り、排熱に頭を痛めるデメリットしかない。
これに対してスマートフォンやタブレット用のチップでは、全体の実装面積を小さくすることでコストダウンを目標に、ぶざまに面積を食っている配線部分を20nmルールに置き換えることで、20nmの配線層の数を抑え、チップ面積の縮小に成功したのだろう。
これが16/14nmルールになると全面的にダブルパターニングを使う、漏れ電流が少なく高速なFinFETも利用できることから、GPUでもやる価値がでるのである。
と云う訳で、現在のGPUが高性能化は、どのようにGPUを使われているのかを調査し、その結果から、無駄を省き足りないところ補う様に設計に工夫を加えた結果であり、とんでもなく開発費がかかるから、お高いのである。
そんな訳で、お安いGPUの本命は16/14nmルールを使われた時期になる。早ければ2015年中にもチップの製造が始まるらしい。そうなって、やっと巨大なダブルファンやトリプルファンから抜け出せるのだろう。
今時期なら発熱を抑えながらそこそこの性能のGTX 980やRadeon R9 285が丁度良い感じと云うことになる。これ以上の性能を求めると、チップ面積は大きくなりすぎ、発熱も酷く、お値段もお高くなる訳。
もっと性能が欲しい場合には来年まで待ち。




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