トヨタ・MIRAI

プリウスから
ガソリンタンクと内燃エンジンを外し、
代わりに
水素タンクと燃料電池を積んだものらしい。
基本設計はハイブリットカーのまま、エネルギー源はバッテリーで、モーターの回生ブレーキでマメにバッテリーに充電、放電しすぎたら燃料電池で更に充電する感じではなかろうか。
難点は

  • バッテリーの寿命 ※初代プリウス同様だったら交換費用が恐ろしく高額になる。
  • 燃料の補給  ※ほとんどの地域に水素ガス・スタンドなぞ存在しないのが実態。
  • 燃料電池 ※何10万キロ走れるのか?一切情報が無いが、車体価格が700万円台であることから、交換の際の費用はかなり高額と思われる。

なので、経済性を理由に購入するものにはなっていない。
燃料を使う航空機は燃料が減るほど軽くなり燃費が良くなるが、FCVの水素燃料タンクに入る水素は数㎏なので誤差の範囲。
バッテリーの充電時間よりも燃料を補給する時間の方が短いのは良いことだが、水素を補給できるスタンドがなければ意味がないし、EVの充電済みのバッテリーをレンタルする仕組みが出来たら、ほとんど意味がなくなる。
EVは走行距離が短く、長くするとバッテリーが重すぎ、軽快なスポーティーな走りができないという人もいるが、スポーティーなキビキビした走りをするほど、ブレーキングあるいはアクセルを緩めた時は回生ブレーキで電気エネルギーとして回収した方がお得なので、燃費を考えれば益々バッテリーを頼りにするしかないのはハイブリッドカーも同じだ。ただ、旧式のi-phoneのユーザーなら、EVに乗ると気持ちよくアクセルが踏みこめないと云うことならそれは良く理解できる。しかし、それは燃費を考えずに購入した結果でしかない。
そうEVとFCVのどっちが良いのかは、まだ趣味の領域だ。どちらもまだ数多くの欠点を持っているのだ。
今、ドコでもスマホの充電ができるような環境が整っているが、EVも同様になれば走行距離の短さはほとんど問題にならないし、FCVも十分に水素補給スタンドがあれば支障が無いので、後は燃費が1㎞あたり10円以内に収まればどっちでも構わないだろう。どちらかと云えば、ホイールインモーターにするかしないかを後回しにした方が後々問題になるだろう。四輪独立でモーターが付けば制御も複雑となる。前輪側は回生ブレーキがかかりながら、後輪側は加速する様な状況でも、電気エネルギーを回収したいなら、結構面倒な電装系になるからと、バッテリーを2~3系統に分け、それに燃料電池が加わると、とても厄介そうだし、EVも充電インフラの対応がとても大変そうだ。
また、健康第一の世の中だから、
いつも黒煙を吐いて走る中古のディーゼル・カーの後ろについて走っていると燃料電池が傷みやすくて迷惑とか
床下に水素タンクがあるので、車内は火気厳禁、タバコは絶対ダメとか
怪しい情報が出てきそうな予感もするが、
マメに吸気フィルターを掃除しないと、酸性雨や塩害で燃料電池が短命になる気はする。
その点は初代なのだから色々気が付かない不都合が生じるだろう。だから高いのだ。
よって購入対象は勿論・・・

  • 目立ちたい奴。
  • アーリーアダプター。

となる。
燃費は10円/㎞になるように、水素燃料の価格を1000円/㎏前後に設定する予定らしいので、燃料の補給に困らなければ、毎日の費用はそう高くないのかもしれない。
もし、水素燃料を水の電気分解で作るとしたら・・・いったいいくらかかるのだろう?
ある試算では、1立方メートルの水素を作るのに5kWhの電気が要るそうだ。
0℃、1気圧の1モルの気体の体積は22.4ℓ、水素はH2で分子量は2で、1立方メートルは1000ℓだから・・・
1立方メートルの水素の質量は・・・
分子量=2(g/モル)=2(g/モル) × 1000(ℓ)/22.4(ℓ/モル)/1000(㎏/g) =0.089(㎏/立方メートル)で、
1㎏の水素を作るには、5(kWh/立方メートル)/0.089(㎏/立方メートル)≒56(kWh/㎏)となり、
大雑把に1kWhの電気料金が15円すると、1㎏あたり840円の原価なら、1000円/㎏で販売できるのかもしれない。
しかし、従来通りの水蒸気改質法の方がずっとやすくできるらしいので、電気分解で水素を作るのは論外だろう。
ただ、
世の中は色々と巡り巡ってくるものなので、
安価な水素燃料電池が出回る様になり、かつ安全な水素の貯蔵方法が確立してきたら、
日中は、太陽光自家発電で発電し、水を電気分解し、水素を自宅の水素タンクに貯蔵し、
夜間は水素の燃料電池で発電して自家消費に回すのも悪くないのかもしれない。
水もタダではないので、大きな貯水槽に雨水を貯めておかないといけなくなるのかな?
水不足の時期はどうするのかな?
 
ともあれ
700万円もする自動車を買うのはやっぱり趣味の範疇だろう。
ボク的な趣味で云えば、
ずいぶんと前にずいぶんと高いメーカー製のパソコン(MacとPC98)を買ったら、普通の自動車が買えるくらいのお金がかかってしまった。
その後は、自作した方が安かったから自作ばかりになってしまったが、それはハードウェアがドンドン陳腐化していく時期であり、いくら拡張性があるとは云え、数年で必要とする性能や容量が、その拡張性を越えてしまっていた時期でもあったからだ。
今ではCPUにしろメモリにしろ速度や実装密度はほぼ限界が見えてきたので、さっぱりCPUの速度は上がっていない。
ハードウェアの並列化が必要となり、単価はガクっと下がると予想したが・・・
チップの中でCPUが並列化しただけで、単価は下がらなかった。
どのメーカーも、更にもっと限界に近づこうと悪あがきを続け、トンデモナく開発費がかかり、他が脱落していくのを待っているので、いっこうに単価は下がらない傾向にあるようだ。
そんな悪循環はいまも続いている。
今では、何か別の方法でコンピューティングした方が良いのかな?と思えるくらいだ。




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